名古屋在住のノイズフリークス・Sotaro Fujiwaraによる1stアルバム『Tongues』がFree Babyronia主宰レーベルAUN Muteより10月15日(水)に発売されることが決定し、先行シングル「Tongues feat. Campanella」が9月11日(金)にリリースした。
Sotaro Fujiwaraは、2018年にGonzo Murakami(as GONDHARA MURAKAMI)と共にノイズユニット・SOSOS CLUBを結成し、Campanellaのアルバム『AMULUE』の楽曲制作にも参加したアーティスト。1stアルバム『Tongues』には、ラッパーのCampanella、SOSOS CLUBとしても活動を共にするGONDHARA MURAKAMIらが参加。
また、AUN Muteからの作品発表でも知られる名古屋在住のプロデューサー・Ramzaによる、本作のリリースに寄せたテキストも到着している。
【info】※先行配信
Sotaro Fujiwara「Tongues feat. Campanella」
2025.09.11 Release
https://ultravybe.lnk.to/tongues_adv
Track List:
1. Tongues feat. Campanella
【info】※Album
Sotaro Fujiwara「Tongues」
2025.10.15 Release
https://ultravybe.lnk.to/tongues
Tack List:
1. Blessed with a sound mind
2. Blah Blah Blah
3. HAVEN
4. Sit & Shine
5. LINGUA FUNDAMENTUM SANCTI SILENTII
6. Tongues feat. Campanella
7. Huh? feat. GONDHARA MURAKAMI (SOSOS CLUB)
【Text by Ramza】
彼は何も語らないし、語られるべきことも語られていない。だがすでに、この作品には、語り尽くされるべきすべてが、「不在」ではなく、むしろ豊穣なる「実在」という名の沈黙の上で、静かに叫び、そして発狂している。 ここであえて私が一つ言葉を差し挟むとすれば、『Tongues』とは、音楽の“ふり”をした何かだ。音になる寸前の気配。言語に変換される以前の名を持たぬ情動。記憶の底で風化しつつあった感覚の断片。 そこにおいて明示されているのは、“音楽とは、人が人であることを想起するための媒介ではなかったか”という、絶望的なまでに透明で、率直な意志である。その意志が、音と沈黙のわずかな隙間から今、確かに立ち上がっている。 『Tongues』が、いわゆる「音楽」という制度的枠組みを逸脱し、ひとつの“生の振動”として立ち現れるとき、私たちは〈聴く〉という行為の根源へと立ち返り、かつて名づけ得なかった輪郭に、再び触れるという現実を、ここに記録した。 さあ、沈黙に耳を澄ませ、風の音を聴いて欲しい。 彼の長髪は風に触れ、時代の振動を全身で受信し、一つの音楽を紡いだのか?どうだろう―― ――いや、彼はただ、声なき問いの残響を録音してしまっただけなのかもしれない。
0コメント